2010年2月28日日曜日

宗教妄想

統合失調症の陽性症状には、「宗教妄想」という分類をされる症状もあります。
これは、誇大妄想に近い、あるいはその中のひとつという分類をされる事もありますが、ここでは独立したひとつの種類として取り扱います。

統合失調症における宗教妄想というのは、簡単にいうと自分を神、もしくはその生まれ変わりであると信じ、それを実際に周りの人に話すというタイプの症状です。
誇大妄想に近いというのは、自分を極限まで誇大しているからですね。

世界は自分を中心に回っている。
自分は世界の救済者である。
来るべき時に備え、自分は神となって自分を信じる民を救う使命がある。
現在の世の中を壊し、新たな楽園を作る。
などといった、漫画などでよく見られがちな思想にふける状態がよく見られます。

また、自身を神と信じるだけでなく、他の何かを神と信じ、その神の為には手段を選ばない状態も宗教妄想といえます。
こういった精神疾患は、度々大きな事件を呼び起こしていました。
一番有名なのは、大きな社会問題ともなったオウム真理教でしょう。

宗教妄想というのは、ある意味最も危険な状態といえます。
宗教にはまるという言葉がありますが、この極限状態がこの宗教妄想です。
厄介なのは、自身、もしくはその宗教に対して、盲目的な状態になっている為、理想実現の為には他者を傷つける事を厭わないという点です。
その為、大きな事件になりやすいという性質があります。

病気の診断に関しては、比較的易しい部類と言えます。
だれでもその異常性には気付くことができるからです。
そして、この宗教妄想は統合失調症の中では多い部類に入ります。
こういう時代だからこそ、多くなっているのかもしれません。

2010年2月27日土曜日

関係妄想

統合失調症における妄想は、いくつかの種類に分類されています。
その中のひとつに、「関係妄想」という症状があります。
被害妄想とも通じるところがありますが、分けて考えるのが一般的のようです。

統合失調症の妄想の中にあって、関係妄想はある意味基礎的な部分と言えるかもしれません。
というのも、関係妄想は、他者の行動や表情などが、自分と関係しているという妄想をするというものだからです。
例えば、街を歩いている時に、後ろから笑い声がしたとします。
すると、その笑い声は自分を嘲笑しているのではないかという妄想が働きます。
これが関係妄想です。

この例だけを見ると、普通の人でも多少なりともあり得る発想ではないかと思われるかもしれません。
実際、それは正しいでしょう。
しかし、統合失調症における関係妄想というのは、これを常に断定する状態に陥っているのです。
その結果、常に自分は好奇の目に晒されている、笑われている、という妄想にとり憑かれ、精神を蝕んでいく状況になってしまいます。
これは、被害妄想ともかなり近い部類と言えます。

関係妄想は酷くなってくると、ヒソヒソ話は全て自分の事を話していると断定したり、特定の歌の歌詞が自分の事を言っていると思い込んだり、テレビや新聞で組まれた特集が自分の事を指し、笑いものにする為にやっていると思い込んだり、という症状がでてくるのです。
こうなると、最終的には自我が崩壊してしまう可能性もあります。

2010年2月26日金曜日

被害妄想

統合失調症における陽性症状にはいくつかの種類があります。
その中のひとつが妄想ですが、この妄想もいくつかの種類に分類できます。
そうやって細分化された中にあって、特に近年増加しているタイプというのが、被害妄想です。

統合失調症において、ある意味一番スタンダードな部分が被害妄想かもしれません。
同時に、一般人にとってもかなり馴染みのあるもので、それ故に統合失調症という病気とは結び付けられないケースが多々あります。
実際、性格的な部分で処理される事が多い症状です。

被害妄想というのは、実際にはそうではないのに、自分が被害にあっているという思い込みが極端に強い状態の事です。
小さい点で例を挙げると、周りの人が皆自分を中傷しているような妄想にかられる状態です。
これは思春期によく起こる例ですが、道や廊下を歩いていて、そこでひそひそ話をしているグループを見かけると、その人たちが皆自分の悪口を話していたり、自分を蔑視したりしているのではないかという思考に囚われるという事はないでしょうか。
これが被害妄想の一番顕著な例です。

これが酷くなると、誰に対しても自分に何か被害を及ぼすような画策を練っているとか、常に自分を落としいれようという考えがあるとか、自分を軽視、蔑視しているとか、そういった考えしかできない状態になっていき、その妄想に対して攻撃的、あるいは悲観的、絶望的なイメージを膨らませていくようになります。
その結果、暴力を振るったり、引きこもりになったり、あるいは自ら命を絶とうとしたりする事になるのです。
周囲とのトラブルが絶えない人の場合、この被害妄想という症状がかなりの確率であてはまります。
被害妄想は立派な病気なのですが、そう認識される事は少ないようです。

2010年2月25日木曜日

陰性症状

統合失調症は、陽性症状と陰性症状の二つに分かれます。
陽性は妄想や幻覚といった、現実と剥離した部分での症状です。
では、陰性症状というのは、どのような症状を指すのでしょう。

統合失調症における陰性症状は、無気力、無関心、思考能力や感情表現の著しい低下、自我失調など、所謂自閉症や引きこもりに見られる症状の事を指します。
陰性という言葉と掛けているのか、陰に隠れて見えにくい症状であると言えます。

統合失調症は、現実との剥離という部分が大きなウエイトを占めていますが、陰性症状の場合は、現実的な剥離を示します。
その要因は様々ですが、単に自分の思惑や欲求によって社会との乖離を望むのではなく、精神状態が他者とのコミュニケーションを図る段階から遠ざかってしまっている状態に陥っている場合、陰性症状となります。

自閉や引きこもりという状態は、他者との交流を一切拒絶する状態です。
最近はこういった症状に関して安易にテレビなどで報道されていますが、その全てが同じものとは限りません。
中には単に楽をして暮らしたいだけの人もいますし、うつ病の人もいますし、統合失調症の人もいるでしょう。

同様に、感情が著しく鈍くなっているケースにしてもそうです。
あえてそうしている人もいますし、意識的にではなくそうなっている人もいます。

陰性症状の場合、そういった面がかなり周りの理解において難しいと言えます。
思考能力の崩壊というところまで行かないと、病気と判断できないというのが一般的な現状かもしれません。

2010年2月24日水曜日

陽性症状

統合失調症の症状を大きく分類すると、陽性症状と陰性症状の二つに分けられます。
これは、別に陽性だから良い、陰性だから悪い、という事はなく、症状によって二つに分けているというだけです。

例えばエイズなどで陽性、陰性という診断結果がありますが、この場合は陽性だとその病気であると診断されたという事であり、陰性だと違うという診断結果が出たという事になりますよね。
しかし、統合失調症の陽性症状と陰性症状は、この類ではありません。

統合失調症における陽性というのは、現実ではない部分における症状を指します。
つまり、幻覚、幻聴、妄想といった症状です。
精神疾患において、最も他者の理解を得にくい症状と言っていいかもしれません。
だからこそ厄介であり、専門的な治療が必要となってきます。

統合失調症における妄想や幻覚というのは、性格や直接的な外的要因によるものは含まれません。
例えば、子供の頃から空想好きで、妄想が得意という人も結構いるかと思います。
そういうものは、当然ながら精神疾患ではありません。
また、麻薬などによって幻覚を見る場合も、統合失調症という事にはなりません。
何らかの精神的要因が、これらの症状を引き起こしているという場合に、統合失調症の陽性症状であると診断されます。

幻覚というと、かなり精神的に突飛な人が見るもの、という印象が未だに根強いですが、実際にはそうとも限りません。
脳のメカニズムの研究が進む現代では、こういった症状というのは決して一般人と遠いところにはないという事が既に判明しています。
例えば、大怪我を負って腕を切断した場合、もう腕はないのにその部分が痛いという症状に悩まされる事がままあります。
こういった事も、ある意味幻の一種なのです。

2010年2月23日火曜日

統合失調症の症状は多種多彩

統合失調症は、精神疾患の中でも比較的広いカテゴライズの病気です。
その為、分類も多いのですが、それ以上に症状が非常に多種に渡っています。
そして、同時にその数だけ治療法があると言えます。
これは、通常の病気とはやや異なる点と言えます。

例えば、風邪の症状は、熱、喉の痛み、咳、鼻水、寒気、胃や腸の痛み、関節の痛み、頭痛、食欲不振など非常に多いものの、基本的には個別で見る事なく、風邪として全て同じ治療法を用いられますよね。
しかし、統合失調症の場合はそういうわけにはいきません。
症状にあわせた治療法が必要となります。
その為、統合失調症はまず自分自身がどういった症状を患っているかという事をしっかり把握しなくてはならないのです。
難しいですが、これができなければ、なかなか治療は上手くいかないでしょう。

統合失調症の症状は、基本的には精神疾患によく見られるものばかりです。
例えば、幻覚を見たり、幻聴を聞いたり、思考がまとまらず支離滅裂な言動をしたり、急に感情が暴発したり、無気力無関心になったりと、あらゆる精神疾患の症状が認められるという感じです。
その為、統合失調症は、ある意味精神疾患の代表的な病気といえるかもしれません。

精神疾患から引き起こされる症状は、周りの人の理解が必要です。
まだ一般認識が高くないので、統合失調症という病気自体を知らず、安易にうつとか性格によるものという考え方をされがちですが、それだといつまで経っても治癒は難しいでしょう。
まず、統合失調症にどのような症状があるのかをしっかり把握し、自分、あるいは周りの人にそれが該当しないか考えてみてください。

2010年2月22日月曜日

単純型

統合失調症は、5つの分類がなされていますが、場合によっては4つとみなされている事もあります。
実際には4つである事が多いようですね。
では、5つの中の何が数えられないケースが多いのかというと、「単純型」と呼ばれるタイプの統合失調症です。

単純型は、破瓜型に吸収合併して認識されている事が多いタイプです。
つまり、単純型は破瓜型の一種という感じです。
破瓜型の進行速度が緩やかな状態を、単純型と呼ぶようです。

進行速度が遅いというのは、一見早いよりはいいと思われがちですが、実はこと統合失調症に関しては厄介な事が多いのです。
精神疾患全体にいえることですが、緩やかな変化の場合、多くの人がそれを病気だと認識できないからです。

例えば、急に性格が変わって、急におかしな言動が増え、急に行動が突飛になり、急に情緒不安定になった、という場合、精神面での問題点を考えますよね。
その程度があまりに酷い場合は精神疾患を思い浮かべる人も出てくるでしょう。
しかし、緩やかな変化の場合、それはパーソナリティの問題であるとみなされる事がほとんどです。
徐々に能動的な行動が減り、無気力、無関心といった状態が続き、やがて部屋に引きこもるという緩やかなプロセスを経ていると、それはただ個人の性格上そうなったという認識をされる事が多いようです。

単純型は、年配者に多く見られるようです。
最初はうつ病を疑って病院を訪れる方も多いようですが、実際には統合失調症とうつ病は異なります。
統合失調症の場合は、言動や行動に少なからず異常が出てくるからです。
よって、それが原因で職を失ってしまう方も多いようです。