2009年8月2日日曜日

ドーパミン仮説とグルタミン酸仮説

ここからは、統合失調症の原因なのでは?と言われているいくつかの仮説について検証していきます。

まず、「ドーパミン仮説」についてです。
ドーパミンというのは、中枢神経系にある神経伝達物質のひとつです。
アドレナリンの前躯体としても知られていますね。
比較的よく使われる言葉かと思います。
このドーパミン作動性神経が、統合失調症になると上手く作用しない事から、統合失調症を発症するのはドーパミンが原因であるという仮説が立てられました。
つまり、神経を伝達する物質が異常をきたし、五感に誤認識をさせるという事ですね。
実際、麻薬などを使用した場合、幻覚などを見るという症状が現れますが、それはドーパミンの暴走によるものと言われています。
これと似た症状が脳内で起こっているというのが、ドーパミン仮説です。

また、グルタミン酸仮説というものもあります。
これは、ドーパミン仮説では説明できない部分がある事から生まれた仮説です。
フェンサイクリジンというかつて麻酔薬として使われていた薬を使用すると、現在の統合失調症と同じ症状が現れました。
このフェンサイクリジンには、グルタミン酸神経受容体を塞ぎ、神経活動を抑えるという特徴がありました。
その為、グルタミン酸が影響しているという結論に至り、結果同じような症状である統合失調症にグルタミン酸が関与している可能性が高い、という仮説が立つに至ったのです。
現在ではドーパミン仮設以上に信憑性が高いのではないかと言われています。

0 件のコメント:

コメントを投稿