2009年8月6日木曜日

破瓜型

統合失調症における分類のうち、破瓜型は比較的低年齢層に発生するタイプと言われています。
「解体型」とも呼ばれている破瓜型の統合失調症は、思春期前半から発症するケースも多く、大体15†25歳くらいの年齢の方が多いと言われています。
日本人の統合失調症患者の中では、破瓜型はかなり多い方ですね。
つまり、日本は比較的この破瓜型に陥りやすい環境であるという見方もできます。

破瓜型の特徴は、感情表現の欠落にあります。
初期症状として見られるのは関心や意欲の低下で、何に対しても無気力になってしまうというケースが多いようです。
初期の段階では、幻覚を見たり妄想を過度に働かせたりはしないようです。
そして無気力状態が続く中、徐々に他者とのコミュニケーションを拒絶し、思考が現実との整合性を失っていき、最終的には人格が崩壊、荒廃するというのが、この破瓜型の病状といえます。

これだけ見ると、最近日本で問題となっている、とある病気を連想する方も多いのではないでしょうか。
そう、自閉症です。
統合失調症の破瓜型というのは、自閉症とかなり共通点が多いのです。
近い病気といえるのかもしれません。
他者との関わりを過剰に拒む結果、精神の安定を欠き、過敏になり、同時に無気力状態が進行し、バランスが崩壊していくという点においては、自閉症とほぼ同じかと思います。
現代の日本で非常に多く見られる病気のひとつです。
ただ、統合失調症と自閉症はやや異なる部分もあるので、全く同じという事ではないようです。

0 件のコメント:

コメントを投稿