2009年8月25日火曜日

統合失調症の作業療法

統合失調症の治療に関しては、しっかりしたプロセスが必要となってきます。
まず、患者自身に対して統合失調症であるという自覚を持たせます。
ここが一番重要であるというのは、心理療法の項目で記したとおりです。
自覚してもらえれば、薬の処方を行い、服用してもらうことで、症状の抑制が可能となります。

統合失調症と一言で言っても程度は様々で、薬によってその症状を抑えるだけで日常生活を送れるようになる患者も大勢います。
そういう場合は、薬の処方と心理療法のみで経過を待つことになるでしょう。
ですが、中にはかなり重度な統合失調症の患者もいます。
そういう場合は、ただ薬で症状を抑えるだけでは社会復帰は難しいようです。
そこで、ソーシャル・スキル・トレーニングや、作業療法を行う事になります。

ソーシャル・スキル・トレーニングというのは、社会的技能の回復を図る治療方法です。
社会的技能というのは、他者とのコミュニケーションがほとんどの割合を占めます。
あるいは一般常識などの形成も含まれます。
これらをしっかりこなせる為に、グループを作り、その中で訓練を積んでいくといった治療がされています。

また、作業療法も同様に行われます。
これは、日常生活を送る事が困難な状態の患者に対して行われる治療です。
作業療法の主な内容は、単純作業・創作作業・スポーツなどです。
例えば、絵を描いたり、陶芸や園芸を行ったり、簡単なスポーツを行ったりする事で、ストレスを解消し、情緒の安定や思考のまとまりを扶助するというものです。
作業療法は、精神疾患において非常に効果の期待できる治療と言われています。

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