2009年8月5日水曜日

妄想型

統合失調症の分類の中のひとつである、「妄想型」は、その名の通り妄想が病気の直接的な要素となります。
世の中には、妄想癖という癖があるくらい、妄想自体は普通にまかり通っているものですよね。
実際、妄想をしない人間なんてまずいません。
これが病気と言われれば、世の中の人間全てが病気という事になります。
従って、ただ妄想しているだけが統合失調症というわけではありません。

妄想型というのは、妄想の世界と現実の世界の境界がわからなくなった人が主に該当します。
妄想というものが頭の中で描かれた虚構の世界であるということを理解できなくなったり、理解はしていてもそれが現実であるかのように振舞う事しかできなくなった場合に、統合失調症であると判断されるようです。
このタイプの特徴は、自閉的にはならず、社交的な状態でも進行しているという所です。
実生活では普通に振舞っている状態でも、誇大妄想、被害妄想といったものがとあるきっかけで暴走するケースなどがよくあります。

この妄想型が、統合失調症という病気に該当するかどうか非常に難しいところではあります。
よく漫画などで、妄想癖のあるキャラクター、異様に嫉妬深いキャラクターなどが出てきますが、あれは現実にそういう人が結構多いからこそ成り立つのです。
つまり、ある程度妄想型に該当しそうな人は多いのではないかという推測が成り立ちます。

それこそ、周囲の人間に多大な迷惑を与える、特に罪を犯すというレベルに達した人の場合は問答無用で統合失調症と判断されるでしょうが、そこまでいかない場合は果たしてどうなのか、という点においては、診断が難しい病気と言えるでしょう。
妄想型は、よく犯罪の動機としても用いられます。
その為、病気として良いかどうかという判断材料はかなり研究されているようです。

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