2009年8月31日月曜日

統合失調症の原因は仮説ばかり

統合失調症という病気は、古代ローマ時代から存在していた事は既に確認されている通りです。
そして、この病が精神病の一種であるという事が公式に発表されたのは、1800年代です。
つまり、本格的に統合失調症の研究が始められたのは、今から200年くらい前の話という事になります。

これだけの長い間研究が重ねられてきた病気ではありますが、実はその原因に関しては特定されていません。
これまでの研究において、脳に異常が発生している、環境が原因に関与している、遺伝的要素がある、といった仮説が立てられていますが、特定には至っていません。
よって、現在のところ、統合失調症という病気の明確な原因は不明である、というのが実情です。

ただし、原因が不明だから予防や治療が不可能という事ではありません。
明確な原因が特定できていないだけで、その原因と推測される仮説はいくつも立てられています。
これが全く間違いだという事はないので、これらの仮説から予防や治療方法が確立されています。
それらは実際に効果を生んでいるので、立派な解決法と言えるでしょう。

とはいえ、原因がはっきりしない病気というのは不気味なものです。
精神疾患の多くは原因がはっきりしない事が多いのですが、それはあくまでも具体的な出来事に対して特定できないというケースが多いのであって、メカニズム的な部分が不明瞭という病気は少ないかと思います。
それでも、この統合失調症を始め、まだまだ未踏の部分が多いのが、精神疾患の特徴であり、同時になかなか世間一般から普通の病気とみなされにくい要因となっています。

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